誰もが一生に一度は行きたいと夢見る遺跡・マチュピチュ。
2023年9月からの世界一周ひとり旅で、私もマチュピチュには必ず行きたいと考えていました。そして2024年元旦にマチュピチュ訪問を実現することができました。
が、私にとってマチュピチュへの道はとんでもないいばらの道でした…!
この記事では私がマチュピチュで体験したトラブルについて、一部始終をご紹介します。反面教師として対策できるよう、予防策も考えてみます。
マチュピチュの行き方やチケットなど基本情報はこちらの記事で解説していますのでご覧ください。

事件の経緯

思い返せば、事件はもっと前から起きていたのです。事件の経緯を順を追って説明します。
マチュピチュのチケットをゲットせよ!
マチュピチュに行くためには日付指定の入場チケットが必要です。
※詳細は「【ペルー】マチュピチュ完全ガイド!旅の準備編:行き方、ツアーなど詳しく解説」の記事で紹介しています。
多くの人が数か月前からマチュピチュ行きを計画しチケットを購入しています。
でも、私はちんたらしていました。メキシコ、エクアドル、ペルーと3か国で旅を満喫していて、翌日の予定すら決めずに行動していたのです。
そんな中「マチュピチュにいつ到着するかなんて決められない。日付指定のチケットを買ったら予定を変更できなくて困るかも…」というジレンマに悩まされていました。
マチュピチュの予約をしないまま、12月24日のクリスマスイブにクスコに到着した私は思いついてしまったのです…。
「元旦にマチュピチュ行ったらすごい記念になるのでは…⁉」
こうして、1週間でマチュピチュのチケットをゲットするという一大プロジェクト(?)が始動しました!
サルカンタイを断念
クスコからマチュピチュまで4泊5日かけて歩くというサルカンタイトレックツアーはバックパッカーに大人気。
これまで出会ったたくさんの旅人がおすすめしてくれたので、私も参加したいなと考えていました。
そこでまずはサルカンタイトレックで人気のMachu Pichu Reservationsというツアー会社へ。このツアー会社はオンラインで申込ができますが、クスコの街中にオフィスもあります。
Machu Pichu Reservations(外部サイトが開きます)
オフィスに伺い、スタッフの方に「元旦にマチュピチュに行きたいんです!」という私。
しかし…
サルカンタイトレックのツアー自体に空きはあるが、こんなに直前ではマチュピチュのチケットがない。
ツアーの途中でチケットオフィスに並んで購入してもらうことになる。
との回答でした。
マチュピチュのふもとの街アグアス・カリエンテスのチケットオフィスでは翌日分のチケット1,000人分を売り出しています。
※関連記事:【ペルー】マチュピチュ完全ガイド!旅の準備編:行き方、ツアーなど詳しく解説
ここに並べばチケットが手に入る可能性が高いとのことでしたが保証はないし、ツアーの途中で私だけチケットオフィスに並ばなくてはならない。
しかも、万が一売り切れの場合はツアーと分かれてチケットが買えるまで延泊しなければなりません。
リスクが大きいと感じた私は、サルカンタイトレックは諦めて他の方法を探すことにしました。
※今思えば、チケットオフィスに並べば問題なく購入できたのではないかと思います。ただ保証はないので自己責任でお願いします!
いちばんの功労者との出会い
その後、私はクスコにある旅行会社に片っ端からマチュピチュのチケットを取れないか聞いて回りました。
誰に聞いても「こんな直前にチケットは取れないよ」との返事。
色々な旅行会社で聞いた話を総合すると、こんなことがわかりました。
マチュピチュの観光事業や公式サイトは政府が管理しており、通常なら公式サイトに数週間分のチケットが追加でちょくちょく売りに出るとのこと。
ですが、この時期ちょうど責任者が変わったばかりで色々とルール変更があった影響で、公式サイトで売り出されるチケットが大幅に削減され、ことごとく完売していたのです。
残念…。どうするべきか決まらないまま宿に帰りました。
12月28日の朝5時。前日に訪問した旅行会社のフンベルトさんから電話がありました。
「マチュピチュのチケットが見つかったよ!」
彼だけが諦めずにチケットを探してくれていたのです。もちろんその場でチケットの購入をお願いし、その日のうちに支払いにいくことを約束しました。
やったー!
フンベルトさんのツアー
無事購入できたチケットは、「サーキット4とワイナピチュ」のチケットでした。マチュピチュ下部のエリアと背後の山ワイナピチュに登頂できるものです。
※2024年6月から入場チケットのエリア区分が変更になっています。詳細はマチュピチュ公式サイトをご覧ください。
マチュピチュ公式サイト(外部サイトが開きます)
フンベルトさんが組んでくれたマチュピチュツアーは、以下の費用込みで270ドル(約38,000円)でした。
- チケット
- ガイド代
- 交通費
- ホテル代
旅程は1泊2日で、12月31日にクスコ発、アグアス・カリエンテスに1泊し、1月1日にマチュピチュ訪問という流れです。
同時に、別日程で参加するツアー(7ラグーンとパルコヨのツアー)も申し込みました。
これらのツアーは何事もなく無事に終わったのですが、ちょっと心配な点もありました。
- どちらのツアーもお迎えが大幅に遅れた
- どちらのツアーもお迎えの場所が当日変更になった
- パルコヨのツアーは私以外全員がスペイン語話者でガイドも英語の参加者がいることを知らなかった
いずれも小さいことでしたが、マチュピチュツアーという目玉を控えた私はフンベルトさんの紹介で参加するツアーに少し不安を覚えたのです。
いやな予感というか…。
そこでマチュピチュツアーの前日にオフィスを再訪し、フンベルトさんにこれまでのツアーで不安だった点を伝えて、「本当に大丈夫だよね?」と確認しました。
フンベルトさんはツアーに同行せず、現地でガイドさんと落ち合う予定です。
そこでフンベルトさんはガイドさんの連絡先を教えてくれ、マチュピチュ訪問の前日にガイドさんが駅で出迎え、宿でオリエンテーションをすると説明してくれました。
ちょっと不安は残りますが、マチュピチュのチケットを4日前に見つけるという奇跡を起こしてくれたフンベルトさんを信じて、ツアーが始まります…!
前日からトラブルは始まっていた!
マチュピチュではグループツアーに合流するとの説明でしたが、アグアス・カリエンテスまでの移動はひとりでした。
バスと電車を乗り継いでアグアス・カリエンテスの駅に到着。ここでガイドさんと合流します。
…が!!
出迎えてくれるはずのガイドさんがいない!
いくら待っても探してもいない!
フンベルトさんにも連絡しますが、ガイドさんと連絡が取れないとのこと。幸い宿は駅から近かったので、とりあえず宿に向かいます。
その後、夜に宿でオリエンテーションがあるとのことでした。
が、時間になってもガイドさんは現れず…。
ようやく夜になってガイドさんらしき人物と連絡が取れたけど…なんとこの人酔っぱらっていらっしゃいます!
ああ大晦日ですもんね…!
オリエンテーションがあるはずだけどどうしたの、と聞いても「今日はいけないよ~」などと話になりません。フンベルトさんもうまく連絡が取れない様子。

オリエンテーションは諦め、明日はしっかり頼むとフンベルトさんからも伝えてもらいました。
もう不安しかないけど、どうしようもないのでアグアス・カリエンテスで年越しを楽しみました!

マチュピチュ観光当日の裏側!
マチュピチュ入口に到着!そこには…
アグアス・カリエンテスの年越しを終えていよいよ2024年元日の朝!待ちに待ったマチュピチュに向かいます。
アグアス・カリエンテスからバスで約30分、マチュピチュの入口に到着しました。ここで今度こそガイドさんと合流します。
…が!!
出迎えてくれるはずのガイドさんがいない!
いくら待っても探してもいない!(デジャブ)
どういうこと…??
昨日のガイドさんに連絡すると、驚きの回答が。
昨日電話したのは代理の男でガイドじゃない。
このツアーはサーキット4には行かないよ、ひとりで行きな。
文句があるなら旅行会社(フンベルトさん)に言って。
フンベルトさんにも朝から鬼電したところ、回答はこんな感じでした。
自分もガイドと連絡が取れない。
直前だったからサーキット4に行く人が少なくてグループツアーが組めなかったようだ。
とりあえず時間内にマチュピチュに入場したほうがいい。
結局、ガイドさんとは会えないまま、ひとり入口に取り残されてしまいました。心配していた通りになってしまい、愕然とする私。
すると、そんな私を見かねて別のガイドさんが声をかけてくれました。聞けばプライベートのガイドをしている方で、これからサーキット4とワイナピチュに行く人がいるから一緒に行く?とのこと。
プライベートなので値段は175ソル、約7,000円と高額です。でも一生に一度しか来ないかもしれないマチュピチュを解説付きで満喫したい。
フンベルトさんのツアーにガイド代(30ソル、約1,200円)は含まれていて別料金を払うのは気が済まないのでフンベルトさんに電話。
すると。
ガイド料金はグループツアーの想定で30ソル(約1,200円)しかもらってない。プライベートのガイドを依頼するなら自腹でやって。
わかるよ?わかるけど…私ついにブチギレ\(^o^)/
そもそもツアーに不安があるってオフィスまで行って相談しましたよね?
出迎えもない、オリエンテーションもない、ガイドさんの連絡先も間違っていた。予定していたサービスが全く提供されてないですよね?
昨日のガイドさんの様子を見てもなにもフォローがないってどういうこと?
こんな内容をまくしたてていたら涙が出てきました。せっかくの元旦なのに…!となんだか悔しくて。
電話ではどうしようもないので翌日オフィスに行くと伝え、電話を切りました。
優しい人たちとの出会い
プライベートのガイドさんはとても優しくて、泣いている私をハグしてくれました。「これからいいこといっぱい起こるから大丈夫」と言ってくれました。
一緒にサーキット4に行く男性はインドネシア人で、これまた良い人!ガイドさんと一緒に私を励ましてくれたり写真を撮ったりしてマチュピチュにいる間ずっと楽しませてくれました。

ワイナピチュ(マチュピチュの背後の山)にも登頂し、マチュピチュをさらに上空から一望するという贅沢な眺めを堪能しました!

この日は雨期なのにきれいに晴れていて、お天気にも励まされました。やはりマチュピチュは絶対におすすめでお気に入りの場所です。

後日談
優しいガイドさんと新しい友人のおかげで満喫できたマチュピチュツアー。その後の話もご紹介します。
再びフンベルトさんのオフィスへ
ツアーの翌日、クスコへ戻ってきた私は約束を取り付けてフンベルトさんのオフィスへ向かいました。175ソルを取り返すためです。
直前の日程でありながらチケットを見つけてくれたフンベルトさんに、私はとても感謝しています。
ただ、心配していた現地ガイドさんとのやり取りがうまくいかず、一生に一度かもしれないマチュピチュツアーが思い通りにいかなかったことは残念でした。
プライベートのガイドが高いのはわかっていたけれど、入口に着いてしまったあの段階では他に選択肢がなかったのです。
感謝を伝えたうえで、プライベートのガイドが全額自己負担なのはおかしいと思うと話しました。
現地ガイドさんは「文句はフンベルトさんに言うように」などと無責任なことを言っていて、板挟みで辛い立場にあることはわかりますが、そのガイドさんを手配したのはフンベルトさん。
お互い痛み分けということで、半額返金してもらうことができました。
学んだこと
今回の経験から学んだことは、ふたつあります。
ひとつは「計画性」。
「マチュピチュのチケットは数か月前から予約すべし」というのはマチュピチュに行きたい人には有名な話。
私がのらりくらりと旅をしていたために直前に急いでチケットを探してもらうことになり、無理やりグループツアーにねじ込んでもらうことになってしまったのです。
一方でガイドさんの不手際は私がどうにかできる範囲ではなく、早くからツアーを予約した場合でも同様のトラブルが起こる可能性はあります。
ただ、「ちょっと不安だな」と思った時点で別の会社にするなど、回避できたかもしれません。
必ず行きたい場所ならきちんと下調べをして、その日程を優先的に押さえることを学びました。
学んだことふたつめは、「お金で解決できるトラブルは全部大したことない」ということ。
今回のトラブルを含め、1年間の世界一周ひとり旅で学んだ教訓はこれ。旅にトラブルはつきもので、予定通りにいかないことも多々あります。
フライト遅延や体調不良、ツアーのキャンセル…お金を少し余分に払って解決できるなら、ストレスを感じる必要はないと考えるようになりました。
例えばフライトに乗るときは、
もし飛ばなかったら昨日泊ったホステルに戻って延泊しよう。予約している次のホステルは当日キャンセル代がかかるかもしれないけどしょうがない。
などと心の準備をしておきます。
「心配事の9割は起こらない」という言葉もあるくらいですから、起こったときはたまたま当たりを引いてしまったくらいの気持ちで対応できたらいいですよね。
私の体験談が少しでも参考になったら嬉しいです!
今回は以上です。
ペルー旅行やマチュピチュについてもっと知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてくださいね!


Have a wonderful day 🙂
may
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